360度の絶景

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 天候に恵まれたGW後半。もう少し快適に登りたいと思い、10年前の登山ガイドで事前に調べて、今回は「簗谷山(やなだにやま)」を登ることにした。

 簗谷山にしたポイントは、ガイドブックに「360度の展望」と書かれてあったからだ。頂上に到達した時に景色は重要だ。

 この地域は南飛騨と奥美濃の境。近くには渓流釣りの名所、少し南に行くとキャンプ場とアウトドアとして整備された地域である。

 

 

 東海北陸道を北上し郡上八幡インターを降りてから約1時間、ようやく登山口にたどり着いた。もうすでに下山している人が何人かいた。前回、誰も登っている人がいなかったことに比べると今回は登山者多数。真っ当な登山になる予感がした。

ただし今回も登り始めるのは13時過ぎだった。

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 登り始めてすぐせせらぎを聞きながら川を渡った。分岐点に到着して、ブナの木ルートに進んだ。選んだ理由は、ガイドブックがブナの木ルートを利用した内容であったことと、まだ日差しが強いから南尾根ルートだと暑いのではないかと思ったからだ。多少、踏み跡がわかりにくい場所もあったが、オーソドックスな登山道に満足しながら標高を上げていった。

 

 途中、どでかい石(小屋ぐらいの大きさ)に出会った。山に登ると度々出会う。どういう経緯かしらないが自分のいる間は動かないでほしいと思いつつ、その脇をすり抜けた。

 尾根に上がる頃、前方の笹がせわしなく鳴っている。人にしては、大げさすぎる音だ。もしかすると熊だろうか?少し身構え登山用のステッキで応戦しようかと考えた。登り続けると、その音は遠くへ行き動物の走る影が3匹ほど見えた。後ろ姿から熊に見えたが振り返って、ニホンザルだとわかった。

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 右手側(東側)には、遠くに北アルプス(たぶん穂高連峰)が見え、山頂にはまだ積雪がある。あの辺りだと涼しいだろうと勝手なことを思った。所要時間を要しない山。あまり疲労せずに山頂に着いてしまった。

 登山口で下山している年齢層が高齢であった理由がわかるような気がした。ある程度体力のある人なら60代でも十分に登れる山だ。

 景色はガイドブックに書いてあるように360度開けていた。遅めの昼食をとることにした。